猫の専門家/インスタグラマー
ねこぞー
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3匹の猫(ミックス/折れ耳スコ/アメショ)と暮らす猫の専門家。
猫と飼い主さんに役立つ情報をいろいろなメディアで発信しています。
この記事では、子猫を迎えたその日に始めるトイレトレーニングのやり方や、粗相などトイレに関するトラブルについて対処方法を解説していきます。
子猫を飼い始めたばかりの初心者さんや、突然の粗相に悩まれているあなたは、この記事を参考にして、優しくしつけてあげましょう。
猫はキレイ好きでトイレにも強いこだわりを見せる動物です。トイレ環境が気に入らないと、トイレ以外の場所で粗相をしたり、排泄を我慢して病気になってしまうこともあります。
そんなことにならないように、トイレ環境を整えて、トイレの場所や用の足し方を最初に覚えさせてあげましょう。
猫は砂漠で生活していたので、猫砂を掘って用を足す習慣が最初から身についています。このため、正しいトレーニングをすれば、通常は2〜3日程度でトイレを覚えてくれますよ。
これから説明する手順にそってトイレトレーニングをしてみてください。
子猫が自分で排泄できるようになるのは離乳期(生後1ヶ月頃)からです。
ペットショップやブリーダーから猫を入手した場合、生後数ヶ月は経っていると思いますので、子猫があなたの家にやってきたその日からトイレのしつけを始めます。
生後1ヶ月未満の赤ちゃん猫は自分でおしっこやうんちをすることができません。母猫がいる場合は、子猫の尿道口や肛門を優しく舐めて排泄を促し、排泄物はそのまま舐めとってくれます。母猫に任せておけば問題ありませんが、あなたが母猫代わりの場合は次の手順で赤ちゃん猫の排泄のお世話をしましょう。
・排泄のお世話は子猫の食事前後に行う
・ぬるま湯で湿らせたティッシュやガーゼを用意する
・子猫の尿道口や肛門を優しくポンポンと刺激してあげる
・出てきた排泄物をキレイに拭き取る
特に食事の前に排泄させるのが重要です。これを怠ると十分な量のミルクが飲めなくなってしまいますので、面倒臭がらず毎回やってあげましょう。
人通りが少なくて静か
室温が暖かくて快適
風通しがいい
落ち着けるように部屋の隅
飼い主の目が届きやすい
排泄は猫にとって無防備になる行動なので、安心できない場所だとトイレを使ってくれないことがあります。
猫専用の部屋(いわゆる猫部屋)を確保できるならそこが一番おすすめですが、その他にも洗面所や人間のトイレなども適しています。
キッチンやリビングなど人通りが多くてトイレに集中できない場所はなるべく避けた方がいいです。ただ、間取り的に難しい場合は、ドーム型の猫トイレを使ったり、ダンボールなどでトイレの周りに目隠しを作ってあげたり、猫が落ち着ける工夫をするのが効果的です。
排泄物は猫の健康状態を知るために重要な指標になるので、飼い主の目が届きやすい場所だとさらにいいです。特に多頭飼いの場合、どの猫が下痢や便秘なのか? というのがわかるとケアしやすくなって良いですよね。
意外かも知れませんが、猫を1匹しか飼っていない場合でも、猫トイレを2つ設置してあげるのが理想です。同様に猫が2匹の場合はトイレを3個、3匹の場合は最低でも4個のトイレを用意します。
トイレが汚かったり、既にうんちがあったりすると、同じトイレで用を足してくれない猫も多く、トイレを我慢したりトイレ以外の場所で粗相してしまうことがあるからです。
多頭飼いの場合は特に重要で、猫によっては「別の猫が使っているトイレは嫌い」だったり、立場の弱い猫がトイレを我慢したりするので、必ず+1個以上のトイレを用意したいところです。
我が家には3匹の猫がいて、トイレは常設4個+予備2個を常に用意しています。それぞれのトイレが下記のような使われ方をされていて、本当に猫によって好き嫌いが激しいんだなぁと実感します(笑)
トイレA | 一番大きい息子ミックスと母親アメショがうんち専用で使う。 |
---|---|
トイレB | 全員がおしっこで使う。 |
トイレC | 全員がおしっこで使う。父親スコティッシュがうんちする。 |
トイレD | 全員がおしっこで使う。父親スコティッシュがうんちする。 |
トイレの設置場所と個数を決めていざ設置したら、以前の家で使っていたのと同じ種類の猫砂を敷いてあげましょう。猫は砂をかくのが大好きなので、掘り心地を考慮すると最低でも10cm以上の深さが欲しいところです。
その際、以前の家で実際に使っていた猫砂を混ぜてあげましょう。
猫は自分の臭いがわかるので「ここが自分のトイレなんだ」とすぐ理解してくれるようになります。以前に使っていた砂がない場合は、その猫が使っていたおしっこシートにも同様の効果がありますよ。
部屋中をくんくんと嗅ぐ
何かを探しているようにうろうろする
砂をかいているような動作をする
子猫がこれらのトイレサインを出していたら、慌てずに、優しく抱いてトイレに連れていき、猫砂の上におろしてあげましょう。
はじめてのトイレで子猫も緊張していますので、最初は猫砂をくんくんしたり、トイレの中をゆっくり歩き回ったりします。
あなたはなるべく物音をたてないようにして、子猫のトイレを静かに見守ってください。
おしっこやうんちをしただけなのに、はじめての時は変に感動しますよ(笑)
子猫が無事に用を足せたら「よくできたね!」と言って頭をなでであげましょう。褒めてあげることで習慣化しやすくなります。
反対に、怒ったり叱りつけたりするのは厳禁です。
おしっこがトイレの外に出てしまったり、自分で出したうんちを踏んずけてしまったり、猫砂をかきすぎてトイレの外が悲惨にことになったり。そりゃ慣れてないですから色々と失敗します。
その時に怒ってしまうと「トイレで怖い思いをした!」という印象が強く残ります。すると、そのトイレを使わなくなってしまうことがあるので、叱りつけたことが逆効果になってしまいます。
すぐ上手にできるようになりますので、何回か失敗したって大目に見てあげましょう(笑)
猫はキレイ好きなので、おしっこやうんちが長時間放置されているような不潔なトイレは使ってくれません。
子猫が用を足したらすぐに掃除してあげるのが理想ですが、難しい場合は最低でも朝晩1回ずつはトイレ掃除をしてあげましょう。
健康な猫は1日に2〜3回おしっこをします。うんちは1日1〜2回が正常です。
おしっこの回数が少なすぎる場合は水分不足や尿道閉塞(緊急)が、多すぎる場合は頻尿を伴う膀胱炎や糖尿病などの病気の可能性が考えられます。
うんちが出ない時は便秘の可能性があり、下痢や血便を伴う場合は寄生虫や病気の可能性も出てきます。
子猫のときは餌を変えたりすると、それにあわせて一時的にトイレの回数が変わったり、下痢気味になったりします。
また、おしっこやうんちをする時に時間がかかりすぎていたり、苦しそうに鳴いている場合なども、尿結石など各種病気の可能性が出てきます。
猫がトイレにいったら、回数や様子をこまめに観察して、異常があればすぐ獣医さんに相談しましょう。
猫が自分からトイレに行って用を足してくれれば、トレーニングは無事に完了です。
猫は犬に比べてもトイレを覚えてくれやすいので、前述の方法で正しくトレーニングしてあげれば、早ければ翌日には一人で用を足せるようになります。
もちろん猫によって差はありますので、1週間くらいはお世話してあげる状況もありえます。
あまりに覚えてくれなかったり、トイレ以外の場所で粗相を繰り返してしまう場合は、何か問題が起きている可能性があります。
次の章でトイレを使ってくれない時の対策を説明していますので、ぜひ参考にしてください。
ここからは、子猫がトイレを使ってくれなかったり、それまで問題なかったのに突然粗相をするようになってしまった時の対処方法を解説していきます。
トレーニング内容でも説明しましたが、トイレを覚えてくれるまでは根気強くトイレに連れていってあげてください。
掃除をさぼっていなくても、1つのトイレに2個以上のうんちがあったりすると、そのトイレを使ってくれないことが多いです。
また、猫砂の掃除をしっかりしていても、トイレ容器にうんちやおしっこがこびりついていると、臭いが残っているので使ってくれないことがあります。
猫砂は1日に最低2回は掃除をして、トイレ容器自体も1週間に1回くらいの頻度でこまめに掃除してあげましょう。
トイレを清潔に保っているのに使ってくれない・粗相をしてしまう、という場合は、猫砂を変えてみましょう。
たとえばオス猫の場合、「自分の排泄物の臭いを隠したくてたまらにゃい!」という本能的な欲求が強いので、脱臭力が弱い猫砂だと使ってくれなかったりします。
また、猫は砂をガリガリとかくのが大好きなので、かき心地が悪い猫砂は好みません。
猫砂の種類は千差万別ですが、それだけ猫によって好き嫌いが激しく分かれるものなんですね。
鉱物タイプ(おすすめ!)
自然の砂に近いのでかき心地がいい。重たいので持ち運びは不便。脱臭力・凝固力ともに優れている。不燃ゴミの場合が多いので処理が少しめんどう。
紙タイプ
軽いので持ち運びが楽。トイレに流せるタイプのものがあって利便性は高い。部屋の中に散らばりやすい。可燃ゴミで出せるものが多い。
木材タイプ
消臭効果が高い。トイレに流せるタイプのものがあって利便性は高い。長く使用すると粉末状になっていくので散らかりやすく性能も落ちる。可燃ゴミで出せるものが多い。
おからタイプ
凝固力に優れるが消臭効果は普通。トイレに流せるタイプのものがあって利便性は高い。おから独特の臭いが気になるケースも。可燃ゴミで出せるものが多い。
シリカゲルタイプ
脱臭力が非常に高く、うんちやおしっこを強力に吸収・乾燥させる。固まらないタイプや不燃ゴミのタイプが多く処理が少しめんどう。
市販されているものは「鉱物・紙・木材」のタイプが多いと思います。現在の猫砂とは別タイプのものに変更して様子を見ましょう。
それぞれの猫砂に利便性や機能性の差はありますが、何よりも「あなたの猫が気に入ってくれるかどうか」が最優先です。猫が使ってくれないトイレに、トイレとしての存在価値はないのです(笑)
と言いますのも、我が家でも3匹の中で1匹だけ、どうしてもトイレの外にうんちをする子がいました。
トイレを必要以上にキレイにして、トイレの個数を増やして、粗相した場所をしっかり掃除・消臭して、さらに猫が嫌がる臭いをつけてみたり、と。
とにかく色々と試したんですが、まったく改善されませんでした。床にされたうんちはひどく臭いますし、掃除の手間もかかります。
2ヶ月ほどそんなことを繰り返していたら、なんだかノイローゼ気味になっていました。
そんなある日、ダメ元で1個のトイレの猫砂を紙タイプから鉱物タイプに変えてみたんです。そうしたら驚くことに、その日からまったく粗相をしなくなりました。
それ以来、その子は鉱物タイプの猫砂を敷いたトイレでしかうんちをしませんので、猫砂に対して並々ならぬこだわりがある子なんだと思います。
もっと早く猫砂を変えてあげればよかった〜! ごめんね! という失敗談でした(笑)
猫の好みは十猫十色で、トイレ容器にもこだわりを見せる猫が多いです(笑)
掃除や猫砂の対策をしても粗相してしまう場合は、トイレ容器を変えてみるのも手。
外出時や災害時の予備として、余分な猫トイレがあっても損することはありません。
猫の好みが大きく分かれるのが「大きさ(および深さ)」と「カバー」です。
子猫用のトイレが手狭になっていることが原因なら、思い切って広々としたビッグサイズに変えてあげれば改善することがあります。また、人目が気になって落ち着けないようであればドーム型にすると改善することも。
https://nekokomori.com/archives/3233.html
去勢前のオス猫に多く見られるのが、なわばりを主張するために壁や柱におしっこをかける「スプレー行為」です。
スプレー行為は、立ったままの姿勢で少量のおしっこを目立つところにふきかける、という特徴があります。通常の排泄行為とは異なるので、粗相とはまた別ものです。
スプレー行為の対策は去勢・避妊手術をすること。9割の猫は去勢・避妊によってスプレー行為をやめます。(去勢・避妊後もスプレーをやめない猫が稀にいるそうです)
https://nekokomori.com/archives/5201.html
粗相とは異なりますが、猫がトイレで排泄をしない(できない)原因として、便秘や膀胱炎など病気の可能性が考えられます。
トイレに行っても排泄せずに座り込んでいる
猫砂を何度もかくだけで排泄をしない
トイレの前までいくが考え込むだけで排泄をしない
トイレで排泄のポーズを取ったまま悲鳴のような鳴き声をあげている
トイレで嘔吐してしまう
このような行動が見られる場合、尿道閉塞など緊急を要する病気にかかっている可能性も考えられますので、すぐに獣医さんに相談しましょう。
粗相をしてしまう原因や対策については一通り触れましたが、トイレ以外の場所で粗相した時のケアもとても重要なので解説します。
たとえば、部屋の床などで排泄行為をしてしまった場合、臭いが残るとそこがトイレだと勘違いするようになり、繰り返し同じ場所で粗相してしまうようになります。
そのため、猫が粗相をした場所はしっかり掃除するのはもちろんのこと、必ず消臭スプレーなどで臭いが残らないように対策しましょう。
また、猫が避けるようになる臭いのスプレーも市販されていますので、あまりに同じ場所で粗相を繰り返す場合はそちらもあわせて試してみてください。
この記事では子猫のトイレトレーニングの基本的なやり方と、トイレを使ってくれないときの原因と対策について解説しました。
私も猫のトイレ関連で色々な失敗やトラブルを乗り越えてきましたが、いずれの場合も子猫の気持ちになって根気強く環境の見直しなどに徹して何とか解決してきました。
猫のトラブルで実害が最も大きいのがトイレや排泄関連(特に粗相)だと思いますので、最初のうちからしっかりトレーニングをして、あなたと猫、どちらも快適な生活が送れるようにしてくださいね。
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